相続税対策としての生前贈与と贈与税控除

生前贈与とは

生前贈与とは、文字の通り、<生きている間に財産を人に譲る>ことです。

なぜ生前贈与という呼び方をするかというと、生前に財産を減らしておくことで、将来の相続税の負担を減らす目的がある為です。

贈与は相続税の生前対策として有効な手段ですが、相続税は減らすことができたとしても逆に贈与税が多くかかってしまう場合があるので、贈与を行なうときは注意が必要です。

暦年贈与と相続時精算課税制度

それぞれのメリット・デメリットをとらえ、ご自身の状況にあった贈与を選択する必要があります。

暦年贈与

暦年贈与は、1年間に贈与を受けた財産の合計額を基に贈与税額を計算するもので、基礎控除額110万円の範囲内なら、毎年無税で贈与をすることができます。

親から子へ財産を移すことにより、その後に発生する相続税の負担を軽くすることができます。

贈与税の税率は高めに設定されています。ということで、毎年控除額ギリギリの110万円を贈与したとして、それが最も有効な生前対策であるかというと、そうとも言い切れません。

効率的な生前対策として検討する際、ポイントとなるのが次の二つです。

  • 「手取額」
  • 「相続税率と贈与税負担税率の比較」

20歳以上のものが直系尊属から贈与を受けた場合
平成27年1月1日からの贈与に適用

(単位:万円)

①贈与金額②贈与税額③贈与税
負担率
④手取額⑤手取り率
②÷①×100①-②④÷①×100
11000%110.0100.0%
1504.02.7%146.097.3%
2009.04.5%191.095.5%
25014.05.6%236.094.4%
30019.06.3%281.093.7%
35026.07.4%324.092.6%
40033.58.4%366.591.6%
45041.09.1%409.090.9%
50048.59.7%451.590.3%
60068.011.3%532.088.7%
70088.012.6%612.087.4%
800117.014.6%683.085.4%
900147.016.3%753.083.7%
1,000177.017.7%823.082.3%
2,000585.529.3%1,414.570.7%
3,0001,035.5034.5%1,964.565.5%
4,0001,530.0038.3%2,470.061.8%
5,0002,049.5041.0%2,950.559.0%
10,0004,799.5048.0%5,200.552.0%

(注1)贈与金額は、基礎控除前の金額である
(注2)負担率及び手取り率は、小数点以下2位を四捨五入している

 

仮に110万円を贈与する場合、基礎控除の範囲内なので手取額は110万円全額ですが、200万円贈与した場合、贈与税は9万円かかります。

ということは、贈与税を支払っても、贈与を受ける方は実質95%の191万円を、相続前に手にすることができることになります。

そこで、相続税額との比較が必要になります。

相続税は、累進課税です。財産が多い人ほど、税金の負担は大きくなります。たとえば、法定相続分相当額が5,000万円~1億円の場合には、30%の相続税がかかりますが、生前贈与によって相続財産を5,000万円以下まで減らしておくことで、20%の税額負担に抑えることができます。

表1の贈与税の手取金額一覧表から、この事例での相続財産の贈与は、おおむね2,000万円以下であれば有効といえます。

ただし、相続などにより財産を取得した人が、相続開始前3年以内に被相続人から財産の贈与を受けている場合、その贈与財産は相続財産として含められてしまう規程があります。

また、暦年贈与のやり方にも注意が必要です。

仮に基礎控除内で贈与を行なっていたとしても、毎年同じタイミングで同じ金額ですと、税務署側から「連年贈与」と見なされる可能性があります。

「連年贈与」とは何でしょうか。

たとえば、毎年100万円の贈与を10年間行なったとして計1,000万円になりますが、毎年100万円であれば基礎控除内なので贈与税はかからない計算になるところ、同じ時期、同じ金額で贈与を行なうことで「当初から1,000万円を贈与することが目的であった」とみなされる可能性があります。

そうすると「毎年100万円」であるはずの贈与が「10年で分割して1,000万円をもらう権利」とひとまとめにされてしまい、まるまる1,000万円が課税対象となってしまうのです。

これが「連年贈与」です。

ただし、税務署側がこのようにみなしたとして、ただちに課税されるわけではありません。

連年贈与として課税するには、当初から1,000万円の贈与が、贈与者と受贈者の共通認識であったことを立証する必要があります。

そう考えると、連年贈与はあまり現実的でないと思われるかもしれませんが、税務署から詮索される前に「連年贈与」と見なされないよう贈与を行なわれることをおすすめします。

ポイントは4つあります。

①贈与毎に契約書を作る

②通帳で記録を残す

③贈与の時期を変える

④贈与の金額を変える

※①:贈与契約書については、特に決まりはありませんが、より客観的な証拠として認められるために自署・実印・公証役場での確定日付取得をされることをおすすめします。

※②:受贈者本人が実際に管理している口座に振込を行ない、証拠とします。

※③:贈与の時期をばらばらにし、贈与をしない年も間にはさめば、より単発の贈与と主張できると思われます。

※④:ときに110万円を超える贈与を行なって贈与税申告を行なうと、③と同様に主張できると思われます。

地道に相続財産を減少させるこの対策は、相続発生までに時間的余裕があり、相続税対策を急ぐ必要が無い方にとっては、とても有効な生前対策といえます。

相続時精算課税

相続時精算課税制度は、相続人が、被相続人から生前に贈与を受けた財産について贈与税を仮払いし、その被相続人の相続時に、贈与税を相続税と精算する制度です。

 

(1)適用対象者

相続時精算課税制度の適用対象者は、次のとおりです。(年齢は贈与の年の1月1日現在)

  • 財産を贈与した人(贈与者)→60歳以上の親または祖父母
  • 財産の贈与を受けた人(受贈者)→20歳以上の子または孫である推定相続人

 

(2)税額の計算方法

①生前贈与の贈与税額

生前贈与が行われた場合、贈与財産の価額から特別控除額2,500万円を控除することができます。そして、控除した残りの金額に20%の税率を乗じます。ここでいう2,500万円は累積での金額です。また、贈与の回数・金額は問われません。

例えば、4,000万円を贈与された場合の贈与税額は、

(4,000万円-2,500万円)×20%=300万円

となります。

②相続時の計算

相続財産の価額に贈与財産の価額(前記①の場合4,000万円)を加算して、相続税額を計算します。そして、すでに納めた贈与税額(前記①の場合300万円)を相続税額から控除します。これが「相続時精算」ということです。もし、贈与税額を控除しきれない場合には、その分は還付されます。

 

(3)必要な手続

相続時精算課税制度を選択する受贈者は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、制度を選択する旨の「相続時精算課税制度選択届出書」を「贈与税の申告書」に添付して、所轄の税務署に提出します。

 

(4)制度のメリット・デメリット

相続時精算課税制度は生前に贈与した財産についても相続財産に加算して相続税を支払わなくてはならないため、相続時に生前贈与財産が贈与時の価額に持戻されてしまうこと。本制度を選択したら相続発生時まで継続適用されるので途中で110万円控除の暦年贈与に戻れないこと等のデメリットがあります。しかし、今後の区画整理や都市開発事業で確実に値上がりの期待ができる土地や、値上がりが見込まれる株式については、この制度を適用した方が有利になる場合もあります。

この制度自体、相続税を支払う人にはメリットが少ないものですので、適用する場合には税理士等の専門家によく相談してください。

 

動画で学ぶ相続税

日経CNBC  「第4話 節税対策各論・贈与 その2」

2018年5月18日放映

>>動画で学ぶ相続税をもっと見る(動画一覧ページへ)

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