相続税申告の税務調査

相続税の申告をすると、税務調査が入り追徴課税となることがあり、その件数は申告数の4件に1件と言われています。
税務調査というと、調査官が突然家に押しかけ、急に始めるイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実際には形式や期間など、様々な取り決めの中で行われているのです。

そもそも相続税の申告期限はいつまでなのか

相続税の申告は、相続人が被相続人の死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内にする必要があります。
相続税の申告先は被相続人の住所地を管轄する税務署となり、実際の納付も上記の申告期限までに行う必要があります。申告期限までに申告したとしても実際に相続税を申告期限までに納税しなければ延滞税が課される場合がありますが、陥りがちなミスですので注意が必要です。

納税方法は金銭納付のほか、物納もあります。また本税の他に利子税がかかりますが、延納(分割)も可能です。
金銭納付の場合には、税務署へ直接支払いに行く方法だけでなく、郵便局などから振り込んでの納付も可能です。物納または延納(分割)により納付するような場合には、申告期限までに別途申請書の提出が必要となります。

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税務調査の時期

相続税の税務調査が入る時期には傾向があり、相続税申告後、6カ月~2年の間、1年の内では8月から12月と言われています。申告書を提出してから最初の年の8月から12月に来る可能性が一番高く、次に2年目の8月から12月、3年目の8月から12月・・・と続きます。
これには税務署の年間スケジュールが関係しており、8月から12月は7月の人事異動が落ち着き、年末調整や確定申告に入る前の期間であるため、調査がしやすいと言われています。

相続税の税務調査を行うことができる期間は申告期限より5年以内と定められていますので、可能性はだんだんと低くなっていくと考えられますが、相続税の時効である5年が経過するまで油断は禁物です。
ただし、悪意のある申告漏れや、脱税をしているとみなされた場合には、時効が7年に延長されるという例外があります。

 

税務調査の流れ

調査が入ることになった場合、電話により日程を告げられますが、都合が合わない際は常識の範囲内で調整することができます。
実際の調査は1日で終わることが多く、午前中は調査官から質問をされ、午後は帳簿などの確認をされて終了です。調査が終わると2週間から3週間で結果が相続人の代表者に伝えられるため、トータルで1ヶ月ほどかかると考えた方が良いでしょう。

調査の対象となる財産

調査の対象となる財産は様々ありますが、いちばん調査官が注視するのは現金・預貯金の流れです。被相続人が亡くなった日から約5年分の残高や出金した記録をさかのぼり、「この出金は何のために行われたのか」等の質問をされます。

特に名義預金の関係は調査官のチェックが念入りに行われる項目です。名義預金とは、口座名義人と実際に預け入れている人が異なる預金であり、相続の場合には亡くなった方の預貯金が贈与の手続きを経ずに他の家族の名義になっているものなどがあります。

このような資産は「みなし財産」と呼ばれ、被相続人の財産として相続税の申告をしなければなりませんが、申告が漏れてしまうことが多いので気をつけたいところです。現金・預貯金の他にも、有価証券や生命保険、特例措置などを適用した不動産なども調査の対象になります。

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申告漏れがわかった場合

確定申告書を提出した後で、申告漏れがあった場合には、「修正申告書」を提出し、同時に納税もすることになります。この修正申告書は税務署長から更正を受けるまでは、いつでも提出することができます。

修正申告書とは、法定申告期限後に、すでに提出した確定申告の申告内容に誤りがあった場合で、申告をした税額等が実際より少なすぎた場合や還付される税金が多すぎた場合に、正しい金額に訂正するために提出する申告書です。
また、納める税金が多すぎた場合や還付される税金が少なすぎたことがわかった場合には、正しい金額に訂正するために更正の請求書の提出をおすすめします。

 

税務調査に入られる可能性を小さくするための対策には、生命保険の見直しや、贈与税の非課税枠内での贈与、非課税枠を超える贈与があった場合にはその年ごとの申告など、生前に出来ることはたくさんあります。
相続税申告後の場合には、土地の評価を今一度見直すのも効果的です。わからない事や不安な事がありましたら、早い段階での税理士などの専門家への相談をおすすめします。

 

動画で学ぶ相続税

日経CNBC  「第13話 相続税の調査の傾向と対策」

2018年7月20日放映

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