相続税の土地評価における補正率表

ここでは、形の整っていない土地(以下、「不整形地」という。)の評価方法ご紹介させていただきます。

「不整形地」の価額は、整形地に比べ利用価値が低いと考えられます。そのため、程度、位置および地積の大小により、評価額が確定されます。

 

「不整形地補正率表」による評価

不整形地を評価減する割合は、以下の手順で「不整形地補正率」を算定することによって導かれます。

1)評価対象地の地区区分及び地積によって「地積区分表」を当てはめ、評価対象地を同表のいずれかに該当するかをまず判定します。

2)次に評価対象地の画地全体を囲む、正面路線に面する長方形の土地の地積を算出し、「かげ地割合」(※)に応じて不整形地補正率を求めます。これには、「不整形地補正率表」を利用します。

かげ地割合=(想定整形地の地積-不整形地の地積)÷想定整形地の地積

※かげ地割合を調べるには、まず初めに不整形地を囲む長方形の土地を想定します。
これを「想定整形地」といいます。

想定整形地をとる場合は、道路に面する最小面積の長方形(正方形)になるようにします。ここで注意が必要なのは、想定整形地は道路に対して垂直になるようにとる点です。

 

例)普通住宅地区

※かげ地割合=(1,050㎡-420㎡)÷1050㎡(=35m×30m)=60%

 

整形地とした場合の評価額

240,000円(路線価)×1.00(21mの奥行価格補正率)×420㎡(地積)
=100,800,000円

※奥行距離21mの求め方と奥行価格補正率
奥行距離が一様でないものは平均的な奥行距離によります。
不整形地の面積420㎡÷間口距離20m=奥行距離21m
また、普通住宅地区の奥行距離10m以上24m未満の補正率は1.00となります。

 

不整形地の評価額

不整形地の評価額は不整形地補正率表より補正率を求める必要があります。
不整形地補正率の求め方について順を追って見ていきましょう。

まず、下記の『地積区分表』を参照し、該当の地区区分の中で、地積区分はA、B、Cのどれに該当するかを表の中から判定します。例の場合は面積が420㎡の「普通住宅地区」のため、地積区分はAになります。(STEP1)

地積区分が分かったら、次に必要なのがかげ地割合です。

今回かげ地割合は先に求めた通り60%で、不整地の地区区分「普通住宅地区」を『不整形地補正率表』に当てはめると、該当の不整形地補正率は0.70になります。(STEP2)

(STEP1)
『地積区分表』(平11課評2-12外追加・平18課評2-27外改正)

 

(STEP2)

『不整形地補正率表』(平11課評2-12外追加・平18課評2-27外改正)

かげ地割合 高度商業地区、繁華街地区、普通商業・併用住宅地区、中小工場地区
A B C
10%以上 0.99 0.99 1.00
15%〃 0.98 0.99 0.99
20%〃 0.97 0.98 0.99
25%〃 0.96 0.98 0.99
30%〃 0.94 0.97 0.98
35%〃 0.92 0.95 0.98
40%〃 0.90 0.93 0.97
45%〃 0.87 0.91 0.95
50%〃 0.84 0.89 0.93
55%〃 0.80 0.87 0.90
60%〃 0.76 0.84 0.86
65%〃 0.70 0.75 0.80
かげ地割合 普通住宅地区
A B C
10%以上 0.98 0.99 0.99
15%〃 0.96 0.98 0.99
20%〃 0.94 0.97 0.98
25%〃 0.92 0.95 0.97
30%〃 0.90 0.93 0.96
35%〃 0.88 0.91 0.94
40%〃 0.85 0.88 0.92
45%〃 0.82 0.85 0.90
50%〃 0.79 0.82 0.87
55%〃 0.75 0.78 0.83
60%〃 0.70 0.73 0.78
65%〃 0.60 0.65 0.70

つまり、この場合の不整形地の評価額は、

100,800,000円(前述の整形地とした場合の評価額)×0.70(不整形地補正率)=70,560,000円

となります。

 

まとめ

これまで見てきたように、「不整形地」の価額は、整形地に比べ利用価値が低いと考えられます。そのため、程度、位置および地積の大小により、評価額が確定されます。しかし、想定整形地の取り方は間違えやすい場合があります。想定整形地の取り方を間違えると、かげ地割合は誤った数値が計算されます
誤ったかげ地割合をもとに不整形地補正率を参照すると、土地の評価計算を誤り、最終的には相続税の金額計算も間違えることになります。

想定整形地の取り方は、ここで紹介した以外にもさまざまな考え方があります。判断に迷う場合は、財産評価に詳しい税理士などの専門家に相談するのがよいでしょう!

 

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