相続税対策と負債について

負債が相続税対策に!?

負債の部分が相続税対策になるのはご存知でしたでしょうか。被相続人の借入金等はもちろん控除の対象となりますが、ほかに被相続人の死亡以前の入院代や未払いがあればこちらも控除の対象となります。相続人は、被相続人の財産状況を把握しておくことで、相続税対策になるでしょう。

 

債務控除とは

相続人は被相続人の土地・家屋、現金、預貯金、株式等の資産だけでなく、借入金、未払金等の負債も全部ひっくるめて承継します。負債は言葉の通り、マイナスの要素ですので、正味の課税評価額を計算するため、債務の控除を行います。この、課税財産から負債を控除することを債務控除といいます。

 

負債の種類について

債務の種類には、公租公課(税金)・銀行借入金・借入金・未払金・買掛金等があります。
公租公課については、相続開始日において未払いのものの他に、準確定申告の際に納付した所得税も含まれます。固定資産税、都道府県民税、市町村民税は納税義務が確定する日が債務の確定日(固定資産税はその年の1月1日)になります。それ以降に相続が発生し、なおかつ相続開始日現在でそれらの税金が未払いの場合、その金額が控除されます。被相続人にかかる債務ですので、控除が認められるということです。

【注意点】
公租公課のうち、相続人の責めによる延滞税等は控除対象にならないので注意が必要です。また、銀行借入金や借入金等については、本人が借入をしている場合には控除対象となりますが、保証債務(何らかの契約で保証人になっているもの)や連帯債務(複数の債務者で同一の借金等を背負うこと)については取り扱いが異なるので注意してください。
保証債務は、主たる債務者が弁済不能のため債務を履行し、かつ主たる債務者からその金額を回収できる見込みがないとき相続財産から控除することができます。連帯債務については、負担すべき金額が明らかになっているものについて相続財産から控除することができるのです。
債務といっても種類や場合によって控除対象にならない部分があるということを心に留めておいてください。

 

相続税申告の際に必要な資料

負債となる部分について、相続税を申告する際に提出を必要とするものを大まかにまとめると下図のようになります。

  交付機関 必要な場合
借入金の残高証明書・請求 取扱金融機関等 借入金があるとき
納付書・納税通知書・所得
税、消費税の確定申告書

未納となっている租税公課があるとき

賃貸借契約書等

預かり敷金・保証金があるとき

医療費の領収書 病院

未払いとなっている医療費があるとき

 

まとめ

ここまでで、負債の種類や控除の対象になるかどうか、申告の際に必要な提出書類と交付機関等、大体のところをご理解していただけたと思います。相続税を申告する際、債務控除に該当するかどうかしっかりと自分でも確認することが大切です。確認をしなければ、本来債務控除されるべき、相続開始後に通知が来た固定資産税や事業税がもれてしまうのです。必要書類を税務署に提出するだけで控除が認められ、相続税対策になるので確認を怠らないようにしたいですね。
生前に、負債が控除対象になるかどうか、事前にチェックすべき箇所を記しておくのも1つの相続税対策です。税理士、専門家に相談して少しでも相続税にかかる負担を減らすことができればと思います。

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