相続税、香典は非課税?

お葬式でお香典をいただいて、これに税金がかかるという話は普通聞いたことが無いですね。でもいざ、申告をしようという時に、(高額なお香典を貰ったときなど特に)故人の相続財産にいれなければいけないのか?と不安を覚える方もいらっしゃるでしょう。香典返しの領収書を申告で控除できるかもと思い、保存する方もいらっしゃるでしょう。

以下、香典の課税関係を整理していきましょう。

 

1)相続税はかからないの?

⇒そもそもお香典を貰うのは、故人ではなく、あくまでも遺族(喪主等)ですので、お香典は、相続税の対象となる故人の相続財産には該当せず、相続税はかかりません。

2)贈与税はかからないの?

⇒贈与税法上では、通常の範囲なら、非課税所得となります。

贈与税は、原則として贈与を受けたすべての財産に対してかかりますが、その財産の性質や贈与の目的などからみて贈与税がかからないことになっている非課税財産を定めていて、香典等については、基本通達により下記の通り取り扱われています。

参考:「社交上必要と認められる香典等の非課税の取扱い」
相続税法基本通達21の3-9
 個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞い等のための金品で、法律上贈与に該当するものであっても、社交上の必要によるもので贈与者と受贈者との関係等に照らして社会通念上相当と認められるものについては、贈与税を課税しないことに取り扱うものとする。

3)所得税はかからないの?

⇒所得税でも、通常の範囲なら、非課税所得となります。

通常、法人から個人への贈与があった場合は、一時所得の課税対象となります。故人もしくは喪主・親族の関係で法人から喪主の方へお香典が出されるのは一般的なことですが、社会通念上相当と認められる金額であれば、所得税法上非課税の扱いになります。

参考:所得税法基本通達
9-23 葬祭料、香典又は災害等の見舞金で、その金額がその受贈者の社会的地位、贈与者との関係等に照らし社会通念上相当と認められるものについては、令第30条の規定により課税しないものとする。

4)社会通念上の常識を超える高額の香典の場合

社会通念としての常識を越える額は、税法上の「贈与」と見なされることがあるので2)の贈与税、3)の所得税の課税対象となる程度ではないかに留意する必要があります。
会社や団体などから規定に沿って出される香典で、故人もしくは喪主の地位によっては一定高額な場合も、「社会通念上相当と認められる」場合もあるでしょう。

 

香典返し費用は相続税計算上の控除できるの?

⇒結論としては、相続税計算上、相続財産から控除できません。
香典をいただいたことに対するお返しなので、被相続人の相続財産には元々関係がありませんので、相続税の計算上も関係させません。

参考:「相続財産から差引かれるもの」とは

被相続人から相続する財産には、被相続人の債務も含まれますから、相続財産から債務は控除されます。(>>債務について詳しく知りたい方はこちらへ。

また、葬儀にかかった費用(一定のものを除く)も控除対象になります。
「控除できる葬式費用」になるものとならないものは下記のとおりです。

葬式費用になるもの 葬式費用にならないもの
  • お通夜、告別式にかかった費用
  • 葬儀に関連する料理代
  • 火葬料、埋葬料、納骨料
  • 遺体の搬送費用
  • 葬儀場までの交通費
  • お布施、読経料、戒名料
  • お手伝いさんへのお礼
  • 運転手さん等への心付け
  • その他通常葬儀に伴う費用
  • 香典返し
  • 生花、盛籠等
    *喪主・施主負担分は葬儀費用になります。
  • 位牌、仏壇、墓石の購入費用
  • 法事(初七日、四十九日)に関する費用
  • その他通常葬儀に伴わない費用

 

番外編:~税務調査で「香典帳」が見られる?~

葬儀に参列された方は「芳名帳」、御香典を頂いた方は「香典帳」に記しますが、相続税の税務調査では、これらを見せてほしいと言われることがあります。被相続人と関係がある金融機関や取引先が記載されているので調査の重要な資料となるからです。相続税申告の際に、財産の漏れがないように、香典帳も一つの参考になりますね。

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私たちは頭のかたい税理士法人ではありません。お客様ファーストの発想で、出来るだけお客様のお役に立てるよう、コーディネートをさせていただきます。

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