生前贈与を孫に行うには?メリットと税金で損しない贈与方法を解説!

孫に生前贈与をしたいとお考えですね。

実は、相続で財産を孫に譲るよりも、生前贈与を上手く活用した方がメリットは多いです。

しかし、様々な制度を理解して効果的な贈与を行わなければ、生前贈与を行っても損をしてしまうかもしれません。

今回は、孫へ生前贈与をすることのメリットと、孫へお得に生前贈与する方法をご紹介します。損をしない生前贈与の方法を理解して、安心して孫に財産を引き継ぎましょう。

1.孫へ生前贈与することのメリット

まずは、孫へ生前贈与で財産を譲ることのメリットを確認しましょう。

メリットは大きく分けて、以下の2つです。

1.  3年以内の持ち戻しがされないので高齢でも間に合う

2.  相続税を1世代分スキップさせられる

メリットを理解しておけば、親族になぜ孫に生前贈与をするのか聞かれても自信を持って答えられます。

また、あなた自身も安心して行動することが可能です。

それぞれのメリットについて、順番に見ていきましょう。

1-1.3年以内の持ち戻しがされないので高齢でも間に合う

1つ目のメリットは、孫への生前贈与なら3年以内の持ち戻しがされないので高齢の場合でも贈与が間に合うことです。

3年以内の持ち戻しというのは、生前贈与をしてから3年以内に贈与者が亡くなってしまったとき、贈与した財産の分も相続税の課税対象となることを意味します。

つまり、生前贈与をして3年以内に死亡してしまうと、相続で財産を譲ったのと税金の計算上は変わらなくなるのです。

具体例として、70歳の男性Aさんが75歳で亡くなったときのことを考えてみましょう。

70歳になってから毎年200万円ずつAさんは子供に生前贈与をして、合計で1,000万円の贈与が完了して死亡しました。

しかし、この5年の生前贈与のうち、3年分の600万円は贈与がなかったことになり相続税が課税されるのです。

ただし、すでに納めた贈与税は相続税の金額から差し引くことができるので、二重に納めることにはなりません。

一方で、孫への生前贈与なら、原則としては3年以内の贈与でも相続税の課税対象にはなりません。

そもそも相続税のことを考えなくて良くなるので、心理的にも財産を譲りやすいでしょう。

1-2.相続税を1世代分スキップさせられる

2つ目のメリットは、孫への生前贈与を行うことで、相続税を1世代分スキップさせられることです。孫に生前贈与することで、子供に財産を引き継いでもらったときよりも相続税がお得になります。なぜなら、父親から子供、子供から孫と順番に財産を相続していくなら、全ての相続に税金が発生するからです。

しかし、父親から孫に生前贈与を行って財産を引き継げば、父親から子供に財産を引き継ぐときの分の相続税が発生しません。

したがって、早めに孫への生前贈与を進めていくことで多くの財産を孫に引き継げ、その分だけ大きな節税効果が見込めます。

2.孫へお得に贈与する方法

孫への生前贈与には大きなメリットがあるので、ぜひ検討してみてください。

ただし、単に孫に生前贈与を行うだけではお得に財産を引き継げません。

孫へお得に生前贈与するには、以下のような方法をうまく活用して贈与を行うことがポイントです。

  1. 年間110万円以下の暦年課税制度を使う
  2. 教育資金を贈与する(2023年3月31日まで)
  3. 結婚・子育て資金を贈与する(2023年3月31日まで)
  4. 住宅取得資金を贈与する(2021年12月31日まで)
  5. 相続時精算課税で財産を前渡しする

損しないために、それぞれの方法について理解して活用できるものは積極的に使いましょう。

5つの方法について順番に見ていきます。

2-1.年間110万円以下の暦年課税制度を使う

1つ目の方法は、「暦年課税制度」を活用することです。

暦年課税制度では、年間で110万円以下なら贈与税が非課税になります。したがって、110万円という枠を考えた上で贈与すれば税金を抑えられるのです。孫に生前贈与する際も、期間に余裕があるなら1年で110万円以内に抑えられるように意識しておきましょう。

ただし、注意するべき点として、1年で110万円という非課税枠は贈与された全ての財産の合計で計算される点が挙げられます。そのため、孫に対して父親から100万円分、母親から50万円分の贈与が1年間であった場合、「150万円-110万円=40万円」なので40万円が贈与税の課税対象です。

贈与税は贈与を受けた孫が申告して納めることになります。贈与する人全員で話し合って、合計金額が110万円を超えるときは孫に申告が必要なことを伝えましょう。

贈与税の税率は、「一般税率」と「特例税率」の2種類に区分されています。「一般税率」は孫が20歳未満の場合に使用し、「特例税率」は孫が20歳以上の場合に使用します。なお、特例税率のほうが軽減されています。

贈与税の計算は、基礎控除額110万円を差し引いた金額を次の「贈与税の速算表」に当てはめて算定します。

 

【一般税率】

課税価格(基礎控除後) 一般税率 控除額
200万円以下 10%
200万円超 ~ 300万円以下 15% 10万円
300万円超 ~ 400万円以下 20% 25万円
400万円超 ~ 600万円以下 30% 65万円
600万円超 ~1000万円以下 40% 125万円
1000万円超 ~1500万円以下 45% 175万円
1500万円超 ~3000万円以下 50% 250万円
3000万円超 55% 400万円

 

【特例税率】

課税価格(基礎控除後) 特例税率 控除額
200万円以下 10%
200万円超 ~ 300万円以下 15% 10万円
300万円超 ~ 400万円以下
400万円超 ~ 600万円以下 20% 30万円
600万円超 ~1000万円以下 30% 90万円
1000万円超 ~1500万円以下 40% 190万円
1500万円超 ~3000万円以下 45% 265万円
3000万円超 ~4500万円以下 50% 415万円
4500万円超 55% 640万円

暦年課税制度を利用した場合、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までに贈与税申告書を税務署に提出しましょう。

このあとご紹介する相続時精算課税制度と違い、暦年課税制度に特別な手続きは必要ありません。

2-2.教育資金を贈与する(2023年3月31日まで)

2つ目の方法は、教育資金を贈与することです。

30歳未満の子供や孫に教育資金を贈与する際に、「教育資金贈与の特例」が活用できます。

教育資金として定めされた以下のようなものにかかる費用を支払うための贈与なら、1,500万円まで贈与税が発生しません。

  • 入学金・入園料
  • 授業料・保育料
  • 施設設備費費用・入学試験の検定料
  • 制服や体操着などの学校が必要と認めたものの購入費用
  • 修学旅行費や学校給食費など学校教育にかかる費用
  • 学習塾やそろばん塾などの指導料や施設利用料
  • スポーツや文化芸術に関する活動についての指導への対価
  • 習い事で使用する物品購入にかかる費用
  • 通学定期券代・留学のための渡航費などの交通費

幅広いものに利用できるので、使いやすい制度です。

ただし、教育資金贈与の特例を使うには、教育資金口座を開設して金融機関で申請手続きをしなければなりません。

また、教育資金を使ったときはその度に領収書を金融機関に出すことが求められます。

そして子供や孫が30歳になる誕生日までに教育資金を使い切れなかったら、残ったお金には贈与税が発生するので注意しておきましょう。

2023年3月31日までという期限付きの制度ですが、間に合うなら税金の面で非常にお得なのでぜひ活用してください。

2-3.結婚・子育て資金を贈与する(2023年3月31日まで)

3つ目の方法は、結婚・子育て資金を贈与することです。

20歳以上50歳未満の子供や孫に結婚・子育て資金を贈与する際に、「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」が活用できます。贈与を受ける人の前年の合計所得が1,000万円を超えないなら、制度の対象者です。結婚や子育てのためのお金なら、1,000万円まで贈与税が発生しません。このとき、結婚のために使うことのできる金額は300万円の上限が定められています。上限を意識した上で計画を立てて贈与を行えば、大きな節税が見込めるでしょう。

ただし、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置を使うには、結婚・子育て贈与専用口座を開設して金融機関で申請手続きをしなければなりません。

また、専用口座からお金を引き出すときには、その度に領収書を金融機関に出すことが求められます。

ちなみに、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置は、贈与を受けた人が50歳になったときに専用口座にお金が残っているなら贈与税が発生するので注意が必要です。

また、専用口座のお金を使い切る前に贈与を受けた人が亡くなったら、相続税の課税対象となります。

2-4.住宅取得資金を贈与する(2021年12月31日まで)

4つ目の方法は、住宅取得資金を贈与することです。

2021年12月31日までに子供や孫に住宅取得資金を贈与する際に、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税制度」が活用できます。贈与を受ける人が20歳以上で、贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下なら、制度の対象者です。

住宅用の家屋の新築や取得、増改築などに使うお金を贈与したとき、以下のように定められた枠内で贈与税が発生しません。

住宅用家屋の新築等に係る契約の締結日 省エネ等住宅 省エネ等以外の住宅
2020年4月1日~2021年12月31日 1,000万円 500万円

 

ただし、新築等の費用に含まれる消費税等の税率が10%のときは、以下の表の通りです。

住宅用家屋の新築等に係る契約の締結日 省エネ等住宅 省エネ等以外の住宅
2020年4月1日~2021年12月31日 1,500万円 1,000万円

非課税の特例を使うためには、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までの間に手続きをする必要があります。

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税制度を受けることを記載した贈与税の申告書を納税地の所轄税務署に出しましょう。

その際には、戸籍謄本や契約書の写しなどの書類を添付しなければなりません。

2-5.相続時精算課税で財産を前渡しする

5つ目の方法は、相続時精算課税で財産を前渡しすることです。

「相続時精算課税制度」は、60歳以上の父母または祖父母が20歳以上の子供や孫に生前贈与するときに、子供や孫が利用するかを決められます。

そして、贈与した財産については、相続が起きたときに贈与したときの評価額で税額を計算する制度です。相続の段階と贈与の段階のときの財産の評価額に差額があるなら、節税できる可能性があります。

また、相続時精算課税制度を利用すると、2,500万円の特別控除が受けられるのがメリットとして大きいです。

同じ父母または祖父母からの贈与では、2,500万円までは贈与税がかかりません。

ただし、相続時精算課税制度を利用すると、暦年課税制度は使えないので注意が必要です。

また、2,500万円を超えた贈与分には、超えた金額に対して20%の贈与税を納めなければなりません。

相続時精算課税により納付した贈与税は相続の際に相続税額から差し引かれます。暦年課税制度と相続時精算課税制度のどちらを利用するべきなのかはケースによって異なるので、慎重に考えなければなりません。相続の段階では評価額が値上がりしそうな財産を持っているなら、相続時精算課税制度で値上がりする前に生前贈与を行うとお得です。

また、相続が発生したときに相続財産が基礎控除額の範囲内なら、相続時精算課税制度を使うことで税金をかけずに相続財産を前渡しすることができます。

ちなみに、相続税の基礎控除額は、「3,000万円 +( 600万円 × 法定相続人の数 )」です。

したがって、基礎控除内での相続が予定されているのであれば、相続時精算課税制度の利用を検討しましょう。

相続時精算課税制度を利用した場合、贈与税の申告の際に特別な手続きが必要です。

贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までに贈与税の申告書を出すのは暦年課税制度の場合と同様ですが、申告書とあわせて相続時精算課税選択届出書も提出しなければなりません。

手続きに不備がないように、事前に注意しておきましょう。

3.まとめ

孫への生前贈与を行えば、死亡前3年間の贈与でも相続税が加算されません。

それによって、相続税を1世代分スキップできるのは嬉しいメリットだと言えるでしょう。

ただし、損せずに孫に生前贈与するにはいろいろな制度を適切に活用することが大切です。

制度には事前の手続きが必要なものもあるので、早めに親族で話し合ってください。

今回ご紹介した5つのお得な生前贈与の方法を活用して、損をしない贈与を成功させましょう。

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