遺贈でかかる税金は?計算方法や注意点を解説!

遺贈とはどのようなものなのかや、遺贈によって財産を受け取ったときにどのような税金がかかるのかについてお調べですね。

遺贈は贈与や相続と混同されやすいですが、実際に遺贈の手続きに関わる際にはそれぞれとの違いを知っておく必要があります。遺贈のときには贈与税と相続税のどちらを納めるのかまで正しく知っておかなければ、税金を納められないなど予想外のトラブルになりかねません。

今回は、遺贈とはどのようなものなのか、税金の具体的な計算方法、遺贈の際に知っておきたい注意点などについてご紹介していきます。

遺贈についてしっかり理解して、失敗せずに手続きを行いましょう。

 

1.遺贈とは

まずは、遺贈とはどのようなものなのか基礎的な事柄から確認していきましょう。
遺贈とは、遺言書を用いて相続財産を誰かに引き継ぐことです。遺贈で相続財産の引き継ぎをした人は、相続人ではなく受遺者と呼ばれます。遺言書で指定する引き継ぎ先は、法律で決まっている法定相続人に限りません。法的には相続人の立場にいない人でも、遺贈の対象とすることができます。ただし、税務の面では、遺贈とは法定相続人以外の人が相続財産を引き継いだ場合のみに限定されるので覚えておいてください。

遺言書がない状況で相続が発生したのであれば、相続財産を引き継ぐのは法定相続人だけです。法定相続人でなければ、どれだけ主張しても相続財産を引き継ぐことはできません。一方で、遺言書に相続財産を遺贈する旨を書いて相続先を指定されていれば、法定相続人でなくても相続財産を引き継げます。遺言書に相続財産を記載する際には、財産の全てでも財産の一部でも問題なく、遺贈したい相手を指名することが可能です。ちなみに、遺言書に「遺贈する」という言葉ではなく、「譲る」「与える」「あげる」などといった言葉が用いられている場合でも全て「遺贈する」と同じ意味として判断されます。

たとえば、遺贈は「息子の配偶者にお世話になっていたから財産を残してあげたい」という場合に役に立ちます。法的には息子の配偶者は自分の法定相続人ではないので、遺言書を残しておかなければ相続財産が引き継がれることはありません。遺言書を残しておくことで、希望通りに相続財産を引き継がせることができます。

遺贈には「贈」という言葉が入っているので、贈与税がかかるのではないかと考える人もいます。しかし、遺贈によって引き継いだ財産には相続税がかかるので注意しておきましょう。なぜなら、遺言書は生きている間に書いているものの、財産の引き継ぎが発生するのは相続のときだからです。税金についてはこのあと詳しくご説明します。

 

1-1.遺贈と相続の違い

遺贈と相続について、簡単にご説明すれば、相続は法定相続人のみが対象、遺贈は法定相続人と法定相続人以外の人が対象ということになります。遺贈のほうが幅広い範囲で相続財産の引き継ぎを考えることが可能です。

しかし、相続人であれば相続でも遺贈でもどちらでも全く同じ扱いになるというわけではありません。法定相続人が遺贈で不動産を引き継いだ場合と、法定相続人が相続で不動産を引き継いだ場合では手続きが異なります。遺贈の場合には一般的に手続きが複雑になりやすいです。遺贈の場合には、受遺者は他の法定相続人全員と共同で手続きを行わなければならなくなります。所有権移転の登記申請の手続きなのですが、法定相続人全員分の印鑑証明書などの書類が必要となるので大変です。もしも法定相続人の中に手続きに乗り気ではない人がいた場合には、登記申請の手続きがスムーズに進まないケースもあります。

ただし、もしも遺言執行者がいるなら、受遺者と遺言執行者で共同で登記申請の手続きを行えば問題ありません。一方で、相続の場合には法定相続人が自分だけで所有権移転の登記申請手続きを行えます。他の法定相続人の賛成や書類を集める必要がないので、手続きがシンプルです。ちなみに、遺贈の場合には登記をしなければ債権者に自分の権利を主張することはできません。しかし相続の場合には登記をしていなくても債権者に自分の権利を主張できます。そういった点でも、遺産を引き継ぐ場合には相続のほうが良いでしょう。法定相続人以外に相続財産を引き継がせたいという気持ちがある場合には、手間や費用などのコストを考えた上で早めに遺言書を準備して話し合っておくことをおすすめします。

 

1-2.遺贈を受けた場合に支払う税金は相続税です

ここからは、遺贈を受けて相続財産を引き継いだときにどのように相続税が発生するのかについて見ていきましょう。ただし、相続税のような税金の計算は正確に行おうと思うと細かな専門知識が必要になります。今回は実際に遺贈を受けそうな場合にどれくらいの税金が必要となるのか、概算する方法を見ていきましょう。もしも具体的で正確な相続税額を知りたいときには、専門家である税理士にお任せください。ご自身で計算を行なって相続税の申告と納税を行なった場合、ミスがあるケースが少なくありません。税金の申告が間違っていると脱税の疑惑をかけられて調査に入られてしまうこともあるので、注意しておきましょう。

遺贈が行われるとき、原則としては通常の相続の際の相続税の計算と同様です。しかし、2つほど異なる点があります。それは、「法定相続人の数には法定相続人のみをカウントすること」と「相続財産の取得割合を考えるときには法定相続人以外も含めること」です。これらの2点を踏まえ、相続税額を考えていきましょう。

2.遺贈によって財産を受け取った場合の相続税の計算方法

遺贈された際に発生する相続税額の計算は、以下の手順で行います。

  • 手順1.相続財産の総額(遺産総額)を求める
  • 手順2.法定相続人のみの数をカウントする
  • 手順3.課税遺産総額と相続税の総額を出す
  • 手順4.相続財産の取得割合によって相続税額を振り分ける
  • 手順5.法定相続人以外は納税額に2割加算する

それぞれの手順について見ていきましょう。

まずは、相続財産の総額(遺産総額)を求めるところからです。相続財産を洗い出して、どれくらいの金額を合計で引き継ぐのかを確認してください。預貯金や不動産以外には生命保険金や死亡退職金が忘れがちなので要注意です。全ての相続財産を把握するためには、個人だけの力では難しいケースが珍しくありません。相続人みんなで協力することをおすすめします。そして、法定相続人の数をカウントしましょう。一般的には、子供と配偶者の数を計算すれば良いです。

次に、相続税の総額を出すには、相続税の基礎控除額を計算します。 相続税の基礎控除額は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。 相続財産の総額が基礎控除額の範囲内なら相続税は発生しません。 相続財産の総額が基礎控除額を超えたら、その部分に相続税が発生します。 基礎控除額を超えている部分を課税遺産総額といいますが、法定相続人が配偶者と子供2人で8,000万円の課税遺産総額がある場合を考えてみましょう。 相続税の総額を出すには、まずは課税遺産総額を法定相続分で分けて取得金額を出さなければなりません。 配偶者は1/2、子供は1/4です。つまり、取得金額は以下のようになります。

配偶者:8,000万円×1/2=4,000万円
子供:8,000万円×1/4=2,000万円
子供:8,000万円×1/4=2,000万円

そして、これらの金額に相続税の税率を掛けます。以下の相続税の速算表を使用すれば簡単です。

法定相続分で分けた取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

先ほどの例の場合、以下のようになります。

配偶者:4,000万円×20%−200万円=600万円
子供:2,000万円×15%−50万円=250万円
子供:2,000万円×15%−50万円=250万円

これらの金額を合計すれば、「600万円+250万円+250万円=1,100万円」というように相続税の総額がわかります。そして、相続財産の取得割合によって相続税額を振り分けましょう。相続財産の8000万円のうち、5,000万円が配偶者、1,500万円ずつが子供に引き継がれるケースなら以下のようになります。

配偶者:1,100万円×(5,000万円/8,000万円)=687.5万円
子供:1,100万円×(1,500万円/8,000万円)=206.25万円
子供:1,100万円×(1,500万円/8,000万円)=206.25万円

もしも遺贈によって法定相続人以外の人に相続財産が引き継がれていなければ、ここまでの計算で相続税額の概算は完了です。しかし、法定相続人以外も相続税額を引き継ぐ場合には、最後に法定相続人以外は納税額に2割加算する計算を行います。法定相続人以外が相続する場合には、先ほど計算した振り分け後の相続税額に1.2を掛けてください。そうすれば、遺贈で相続財産を引き継いだ場合の相続税額が計算できます。

例えば、相続財産8,000万円のうち、3,000万円が配偶者、1,500万円ずつが子供、2,000万円が法定相続人以外に遺贈により引き継がれたケースでは以下のようになります。

配偶者:1,100万円×(3,000万円/8,000万円)=412.5万円
子供:1,100万円×(1,500万円/8,000万円)=281.25万円
子供:1,100万円×(1,500万円/8,000万円)=281.25万円
法定相続人以外:1,100万円×(2,000万円/8,000万円)×1.2=330万円

以上のように相続や遺贈で相続財産を引き継いだ場合には相続税額を計算していきますが、やはり正確な計算は専門家でなければ難しいです。今回ご説明した計算方法は、遺贈のプランを立てる際の参考程度にとどめることをおすすめします。具体的な計画を練る際には、税理士のような専門家に相談することで、相続後のトラブル発生も予防できるでしょう。

 

3.知っておきたい注意点

遺贈についてご説明してきましたが、最後に知っておきたい注意点をご説明します。相続や遺贈には注意するべき点が多いですが、代表的なものは以下の2つです。

注意点1.遺贈を受けた場合、相続税は2割加算になります
注意点2.死亡退職金・死亡保険金は非課税枠がありません

これら2点はぜひとも知っておいていただきたいです。すでに簡単にご説明した部分もありますが、非常に重要なポイントなので詳しく見ていきましょう。

3-1.遺贈を受けた場合、相続税は2割加算になります

1つ目の注意点は、遺贈を受けた場合、相続税は2割加算になるということです。先ほど相続税額の概算についてご説明したとき、振り分け後の相続税額に1.2を掛けるお話をしました。被相続人から見たときに血縁関係が遠い人が遺贈によって相続財産を引き継いだ場合に2割加算となって1.2を掛けることになります。

相続税が2割加算になるのは、「配偶者・一親等の血族関係にある者・代襲相続人の孫」に当てはまらない人です。一親等の血族関係にある者とは、親や子供のように1世代だけ違う人たちを指します。また、孫の中でも代襲相続人の孫は2割加算になりません。それではどのような孫なら2割加算になるのかというと、孫養子の場合です。相続税の節税対策のために、孫を養子にむかえて1回の相続で財産を引き継ごうとする考え方があります。その際に養子になった孫が孫養子といいますが、遺贈を受けた場合には相続税は2割加算です。

したがって、相続税の納税を1回分スキップできるメリットと、遺贈による2割加算のメリットのいずれが勝るのかを考える必要があるでしょう。孫への相続財産の引き継ぎを検討している場合には、それぞれの納税額を概算して比較することをおすすめします。

3-2.死亡退職金・死亡保険金は非課税枠がありません

2つ目の注意点は、死亡退職金・死亡保険金は非課税枠がないということです。まず、死亡退職金や死亡保険金は、みなし相続財産と呼ばれています。死亡退職金や死亡保険金は受取人が設定されていますが、相続が発生したときに相続人に引き継がれる財産であると考えて、相続財産に含められているのです。

死亡退職金や死亡保険金を法定相続人が受け取るのであれば、「500万円×法定相続人の数」で非課税枠を計算できます。このときの法定相続人には、相続放棄した人も人数に含み、養子についても実子がいるなら1人、実子がいなければ2人までカウント可能です。

一方で、死亡退職金や死亡保険金を法定相続人以外が遺贈で受け取る場合には、「500万円×法定相続人の数」の非課税枠は使えません。つまり、全額が課税対象となるのです。したがって、生命保険金の受取人については、非課税枠の有無まで検討して考える必要があるでしょう。

3-3.「不動産取得税」や「登録免許税」がかかる可能性がある

ちなみに、遺贈の際には不動産取得税や登録免許税についても考えたほうが良いでしょう。特定の財産を指定して、法定相続人以外が遺贈された場合には不動産取得税が発生します。一方で、法定相続人が遺贈された場合や、特定の財産を指定されていないケースでは不動産取得税は発生しません。

また、取得した不動産の名義変更には登録免許税がかかります。「固定資産税評価額×税率=登録免許税」で計算でき、税率は、法定相続人は0.4%、法定相続人以外は2%です。

以上の税金についても、忘れずに計算しておきましょう。

 

4.まとめ

今回は、遺贈とはどのようなものなのか、税金の具体的な計算方法、遺贈の際に知っておきたい注意点などについて解説しました。遺贈は、相続と似ているようで違う部分も少なくありません。遺贈特有の内容について正しく理解して、失敗せずに遺贈を行いましょう。

また、遺贈ではなく相続で財産を引き継いだ方が良い場合もあります。専門知識がなければ、引き継ぎ方によっては大きく損してしまう可能性もあるのです。相続財産についてのお悩みや、具体的な税額の計算などは専門家である税理士にご相談ください。

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