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2012.10月号

【 2012.10月号 】

相続の開始から申告までのスケジュール

相続が発生し、相続税の申告をしなければならないのですが、いつまでに申告書を提出し、それまでにどのようなことをするのでしょうか。

相続税の申告書は、被相続人の死亡(相続の開始)を知った日の翌日から10ヶ月以内に提出しなければなりません。そのため、相続開始から3~4ヶ月までの間には、相続人、財産・債務を確認するという流れになります。そこから、遺産分割、納付方法、納税資金等についての検討が始まることになるのです。

<解説>

 相続の発生とは、すなわち、被相続人が亡くなったことを指しますが、その日の翌日から10ヶ月以内に相続税の申告をしなくてはなりません。その間にも、通夜、葬式、四十九日など、やるべきことが山積していて、この期間はあっという間に過ぎてしまうものです。そんな最中にも、相続人はたくさんの手続き等をする必要があります。この手続きを忘れてしまったり、期限を過ぎてしまったりすると、あとで不利益を被ることとなってしまいますので、あらかじめ相続発生からの手続きの流れを把握しておきましょう。

相続の開始から申告までのスケジュール

(1)相続開始の翌日から3ヶ月以内

 通夜・葬儀等で忙しくなりますが、まずは死亡届の提出をしなくてはなりません。死亡診断書を添えて、被相続人の住所地の市区町村役場に届け出ます。また、葬式費用の領収書は整理・保管しておきましょう。相続税申告時に使用します。
 次は、遺言書の有無の確認です。遺言書には、大きく「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2つがあります。前者の遺言書を発見した場合は、速やかに家庭裁判所での検認手続きが必要となります。遺言書がなかったり、遺言書があっても分割方法の指定のない財産があったりした場合、相続人全員の話し合いで分割方法を決めることになります。
 また、財産の概要を把握して、大まかな財産目録を作成してください。その際、財産だけでなく、債務も網羅する必要があります。万が一、被相続人が債務超過であった場合は、相続開始の翌日から3ヵ月以内であれば「相続放棄」(※1)、もしくは「限定承認」(※2)をすることも可能です。
(※1)「相続放棄」…相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がないこと
(※2)「限定承認」…被相続人の債務がどの程度あるか不明であり、財産が残る可能性もある場合等に、相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐこと

(2)相続開始の翌日から4ヶ月以内

 被相続人が確定申告をしなくてはならない場合、亡くなった日までの確定申告をしなくてはなりません。これを「準確定申告」といいます。4ヶ月以内に被相続人の住所地の税務署へ提出します。

(3)相続開始の翌日から10ヶ月以内

 財産の評価・鑑定を踏まえて、遺産分割協議によって決まったことは「遺産分割協議書」にまとめます。この「遺産分割協議書」は、相続登記や保険(共済)名義・預貯金名義変更時に使用する大切な書類です。
 遺産分割の期限は特に定められていませんが、相続税の申告期限内に間に合わせるためにも、早くから進めていくことを心がけましょう。期限までに分割が確定しなければ、遺産分割が要件となっている税制上の特例を受けることができません。
 遺産分割協議がまとまれば、あとは「相続税申告書」を作成して納税額を確定させます。もっとも、金額が決まったからといってそれで終わりではなく、当然納付しなければなりません。最後の関門は納税資金の確保です。
 相続税は金銭一時納付が原則とされていますが、現金が足りなければ、土地の売却や金融機関からの借り入れも選択肢に挙がってきます。どうやっても納税資金が作れないときは、「延納」という相続税を分割払いする制度や「物納」という相続財産をそのまま納税する制度も用意されています。
 相続税の申告は、膨大な量の手続きを期限内に済ませなければならない、といった時間との闘いです。早期のうちに専門家へご相談下さい。

 

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