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相続について

相続税のしくみ

相続の手続きは煩雑です。ここでは、手続きの全体の流れから、正しい相続対策までわかりやすく解説いたします。

1.相続とは

相続税は人の死亡により、その亡くなった人(被相続人)の残した遺産を相続した人(相続人)が取得した財産に対して課税される税金です。

「相続」とは、民法で定められている法定相続人が財産を取得した場合をいい、「遺贈」とは遺言によって相続人やその他の人が財産を取得した場合をいいます。(遺言によって財産を与えた人を「遺贈者」、財産をもらった人を「受遺者」といいます。)

但し、相続税には基礎控除があり、遺産の評価額が基礎控除の金額以下であれば相続税はかからず、税務署に対する申告も必要ありません。

また、評価額が基礎控除を超える場合でも、申告をする事によって使える税務上の特例(配偶者の税額軽減、小規模宅地の評価減)により、相続税がかからないケースもあります。

基礎控除=5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)
相続の開始

民法の規定では、相続は個々の死亡によって開始するとされていますが、この他にも、たとえば「失そう宣告」のような法的に死亡とみなされる場合にも、相続が開始されます。

※失そう宣告とは、一定期間(通常7年)、所在及び生死が不明な人を、家族の請求によって死亡したものとみなすという制度です。

2.相続の申請スケジュール
2.相続の申請スケジュール

相続の申告スケジュール相続税の申告書は、被相続人の死亡(相続の開始)を知った日の翌日から10ヶ月以内に提出しなければなりません。そのため、相続開始から3~4ヶ月までの間に相続人、財産・債務を確認し、それらを基に遺産分割、納付方法、納税資金等について検討しながら申告書を作成していきます。

また、納付方法には金銭で一括納付、延納、物納と3つの方法があります。延納、物納については、申告書の提出日までに申告書類を提出しなければなりません。

その間の日程や、内容については目安として下記のとおりです。


相続開始
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被相続人の死亡

  • 通夜、葬式
  • 初七日の法要
  • 四十九日の法要

◎被相続人の財産・債務、遺言書の有無を確認します。


3ヶ月以内
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相続人の放棄または限定承認

相続人の確認をします。

※相続放棄とは、相続人が被相続人の財産及び債務について一切の財産を受け入れないこと
※限定承認とは、プラスの財産の範囲内で債務を引き継ぐこと


4ヶ月以内
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被相続人にかかる所得税の申告・納付(準確定申告)

◎被相続人が死亡した日までの所得税の申告・納付(準確定申告といいます)をします。

◎遺産分割の決定・分割協議書の作成、納税猶予を受ける場合はその手続き、納税資金について検討しながら相続税申告書を作成していきます。


10ヶ月以内
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相続税申告書の提出・納付

  • 不動産の名義変更
  • 預金等の名義変更の必要書類の準備

※相続税の申告期限延長
平成20年10月1日から平成21年3月31日までの間に開始した相続で、被相続人の財産(遺産)のうちに非上場株式等があり、かつ、その被相続人がその非上場会社の代表者であった場合には、相続税の申告期限は平成22年2月1日まで延長されます。

3.相続の範囲と順位

民法では相続人の範囲(法廷相続人)を、被相続人からみた次の人と定めています。

配偶者夫または妻(先妻、先夫、内縁者は相続人になりません。)は常に相続人になります。
子供子供が先に死亡している場合には、子供の子供である孫(直系卑属)が相続人になります。また養子も相続人になります。税法上、相続税の総額を計算する上では養子については、実子がいる場合には一人まで、いない場合には二人までと定められています。(定められた人数以上の養子がいる場合でも相続することはできます。)民法上は養子が何人でも差支えありません。
被相続人に子がいない場合、親が相続人になります。その親も死亡している場合は親の親である祖父母(直系尊属)が相続人になります。
兄弟姉妹被相続人に子、親共にいない場合には、兄弟姉妹が相続人になります。さらに兄弟姉妹が先に死亡している場合には、その兄弟姉妹の子が相続人になります。

下記のとおり、一定の順序に従って相続人となる人および相続権を主張できる割合が定められています。

順位法定相続人と法定相続分
第1順位子供(直系卑属)1/2 配偶者1/2
第2順位親(直系尊属)1/3配偶者2/3
第3順位兄弟姉妹1/4配偶者3/4

相続の図私の夫が亡くなり相続税の申告をしなければなりません。下記の図の場合には相続人はどのようになるのでしょうか。

あなたと長男・次女・孫が相続人になります。
なお、それぞれの法定相続分はあなたが1/2、長男、次女、孫がそれぞれ1/6ずつになります。

4.相続諸手続き一覧

相続税を申告する際に、必要となる資料をおおまかにまとめると、下図のようになります。

相続税申告に関する書類
必要書類交付機関確認事項
申告書等相続税の申告書・税務代理権限書提出期限は相続発生日から10ヶ月以内です。
贈与契約書・贈与税申告書控等被相続人から過去3年以内に暦年課税の贈与を受けているもしくは相続時積算課税制度の適用を受ける贈与を受けている場合に必要となります。
過去5年分の所得税・消費税の確定申告書確定申告をしている場合には必要となります。
過去の相続税の申告書今回の相続開始前に相続により財産を取得している場合に必要になります。
遺産分割遺言書公証人役場等公正証書遺言または家庭裁判所の検認を受けた遺言書
贈与契約書死因贈与がある場合に必要となります。
遺産分割協議書相続税の各種の特例をうける際に必要となります。
被相続人略歴書学歴・職歴等について
戸籍謄本(除籍)謄本・改製原戸籍本籍地の市町村役所(場)法定相続人や、養子の人数を確認します。
住民票の除票住所地の市町村役所(場)本籍と現住所が異なる場合に必要となります。
相続人戸籍謄本本籍地の市町村役所(場)養子縁組・代襲相続人・非嫡出子・父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹がいるか確認します。
住民票住所地の市町村役所(場)本籍地の記載があるものになります。
印鑑証明書同上相続人全員分が必要となります。
特別代理人選任の審判の証明書家庭裁判所相続人に未成年者がいる場合には特別控除があります。
成年後見登記事項証明書相続人に成年被後見人がいる場合には特別控除があります。
障害者手帳等相続人に障害者がいる場合には特別控除があります。
家庭裁判所の相続放棄申込受理証明書家庭裁判所相続を放棄した人がいる場合には必要となります。
相続税申告に関する書類
確認書類交付機関確認事項
土地/建物等 名寄帳又は納税通知書の課税証明書所在地の市町村役所(場)土地や建物を評価するのに必要となります。
固定資産税評価証明書同上
登記簿謄本法務局
公図又は測量図所在地の市町村役所(場)
土地家屋の賃貸借契約書賃貸借している土地・建物がある場合に必要となります。
小作に付されている旨の農業委員会の証明書農業委員会
農業振興地域農用地証明書所在地の市町村役所(場)農用地がある場合に必要となります。
農業委員会の適格者証明書農業委員会相続税の納税猶予の適用を受ける場合には必要となります。
納税猶予の特例適用農地等該当証明書所在地の市町村役所(場)特定市の区域内の農地等である証明書になります。
贈与税の免除届出書・申告書の控え贈与税の納税猶予の特例の適用を受け入れていた場合に必要となります。
その他土地の無償返還に関する届出書等法人税法・相続税法等に基づく通達の規定等による、土地の賃借に関する届出書類を提出している場合に は、その確認が必要となります。
現金/預貯金預貯金残高証明書・預貯金通帳・定期預金証明書・解約計算書等取り扱い金融機関名義は異なっても、被相続人に帰属するものも含まれます。
金銭信託の残高証明書同上金銭信託がある場合に必要となります。
有価証券株券・国債等またはその取引残高報告書、出資証券証券会社・信託銀行名義は異なっても、被相続人に帰属するものも含まれます。
生命保険金/退職手当金等死亡保険金等の支払調書取扱生命保険会社等生命保険金(死亡保険金)がある場合に必要になります。
保険証書の写し、支払保険料計算書、確定申告書等同上被相続人が保険料を負担していた生命保険契約等がある場合に必要となります。
相続開始後支給された退職金の支払い調書等勤務先会社等退職手当金等がある場合に必要となります。
事業用財産/農業用財産/家庭用財産決算書・減価償却内訳明細書・償却資産申告書・総勘定元帳等事業(農業)用財産がある場合に必要となります。
現物を確認できるもの高額な家庭用財産がある場合には必要となります。
その他の財産金銭消費貸借契約書貸付金がある場合に必要となります。
年金通帳の写し・恩給の通知年金・恩給の未収分、過払い分の確認を行います。
死亡後の給与明細等役員報酬・給与・賞与等の未収分の確認を行います。
会員証ゴルフ会員権や、レジャークラブ会員権等がある場合に確認が必要となります。
保険証券等長期の火災保険や、建物更正共済契約等がある場合に確認が必要となります。
電話加入権の権利等を確認できるもの電話加入権がある場合に確認が必要となります。
債務・葬儀費用に関する書類
確認書類交付機関確認事項
債務借入金の残高証明書・金銭消費貸借契約書・請求書等取扱金融機関等借入金等がある場合に必要となります。
納付書・納税通知書・所得税、消費税の準確定申告書未納となっている租税公課がある場合必要となります。
貸借契約書等預かり敷金・保証金等がある場合に必要となります。
医療費の領収書医師・病院未払となっている医療費がある場合に必要となります。
売買契約書・請求書等その他未払金等がある場合に必要となります。
葬儀費用葬式費用の明細書、領収書、葬儀諸経費控帳、メモ書等葬式費用を確認する際に必要となります。

関連のあるよくある質問
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