私の父は、財産のすべてを内縁の妻に遺贈する旨の遺言を残して亡くなりました。
母は15年前に亡くなっていて、法定相続人は子である私(長男)と弟の2人です。
私は父の不動産賃貸業を継いで生計を立てていますが、この事業を持続するためには父の財産である土地と建物はどうしても必要です。
しかし、これもすべて内縁の妻が遺贈によって取得することになります。
私たち兄弟は相続人として何らかの保護を受けることはできないのでしょうか。
子であるあなたたちには、遺留分が認められます。
相続開始および減殺すべき贈与または遺贈のあったことを知ったときから1年間、相続開始のときから10年間に限り、内縁の妻に対して遺留分減殺請求ができます。
遺言による遺贈は、法定相続人の相続分に対する権利よりも優先されますが、そうすると相続人の権利が多大に侵害される可能性があるので、一定の遺留分を定め相続人の権利を保障しています。
そのため、遺贈によって財産を取得しようとしても、相続人が遺留分の権利を主張すれば、遺留分に相当する部分の遺贈は無効になります。遺留分の割合は相続人によって以下のようになります。
この事例の場合、相続人は子のみですので、遺留分は1/2となり、内縁の妻に対して相続財産の1/2を取得する権利を主張できます。
法定相続分と遺留分
| 相続人 | 相続分 | 遺留分 |
|---|---|---|
| 配偶者 子(または孫) | 配偶者 1/2 子 1/2 | 配偶者 1/4 子 1/4 |
| 配偶者 父母(または祖父母) | 配偶者 2/3 父母 1/3 | 配偶者 1/3 父母 1/6 |
| 配偶者 兄弟姉妹(または甥・姪) | 配偶者 3/4 兄弟姉妹 1/4 | 配偶者 1/2 兄弟姉妹 なし |
| 配偶者のみ | 全部 | 1/2 |
| 子(または孫)のみ | 全部 | 1/2 |
| 父母(または祖父母)のみ | 全部 | 1/3 |
| 兄弟姉妹(または甥・姪)のみ | 全部 | なし |
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